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『リアル・スティール』を観た感想

監督 ショーン・レヴィ
出演 ヒュー・ジャックマン / ダコタ・ゴヨ


感想が遅くなったけど、劇場で見て来ました。
日本公開前にアメリカの予告動画を見たときは「駄目なB級映画臭が、、」とか思ってたんですが、意外なくらい面白い作品でした。


舞台はほんの少し未来のアメリカ。
ロボット同士の格闘が大人気の世界で、かつてボクサーとして活躍していたチャーリー(ヒュー・ジャックマン)は生きる目的を失っていた。
そんなある日、チャーリーの前に11歳の少年マックス(ダコタ・ゴヨ)が現れる。
マックスはチャーリーの元妻の残した子であり赤ん坊の時以来会っていなかったのだが、やむを得ない事情によりチャーリーが彼の面倒を見る事に。
戸惑うマックスと心を閉ざしているチャーリーの関係はギクシャクしたまま数日が過ぎていく。
ところが、マックスがゴミ置き場で偶然ボロボロのロボット「ATOM」(アトム)を見つけたことから、2人の間にわずかな接点ができる事に。
ロボット格闘の大好きなマックスの強い希望で、チャーリーとマックスは一緒にATOMを鍛え、ロボット格闘の世界に挑んで行く事になるのだが、、、。


実はこの作品、製作にロバート・ゼメキスとスティーヴン・スピルバーグが名を連ねてるんですよね。
この2人の巨匠が面白い作品を作ってたのは80~90年代くらいだけど、『リアル・スティール』はその当時の彼らの作品に似た雰囲気の映画になってると思います。
『1941』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ロジャー・ラビット』『ロマンシング・ストーン』『フォレスト・ガンプ』『コンタクト』etcetc、当時のゼメキス監督作品って、ほんと面白い物が多いんですよね。
だから大好きな監督の一人だったんだけど、2000年代になってからの彼の作品は残念な物ばかりで、、『ベオウルフ』とか、かなりがっかりさせられたんですよね、、、。

『リアル・スティール』は基本的に、そういう少し昔の娯楽大作らしい「全てが予想通りに進むストーリー」と、使い古された設定や演出が連続する「ベタな展開」だけの映画。
そして、監督ショーン・レヴィの演出に特別な物は何も感じないし、平凡な演出に終始する戦闘場面と中途半端な未来世界像を台詞だけで説明してしまってる所がいただけない。


でも、面白かったです。
きっちり作られた王道作品ってやっぱり良いんですよねぇ。
「ベタ」な手法って、繰り返し使われるから「ベタ」なんだけど、それはやっぱり効果的だからこそ延々と繰り返し使い続けられるわけで。
ボクシングを通して絆が深まっていく親子ドラマ部分は名作『チャンプ』を彷彿とさせるし、倒されても倒されても起き上がるATOMはどうしても『ロッキー』と重なってしまうし。
だけど、ボクシング物の超定番である「負け犬」の再生ストーリーって、いつの時代も感動させられちゃうんですよね。

ロボットによって生きる場所を失ったボクサーが、ロボットと共に人生を再生して行き、そして、その父の姿を見たチャーリーとの間に絆が築かれて行く。
その工程を最後の対決「ATOM」vs「ZEUS」に収束させていく展開が目頭を熱くさせるカタルシスを生んでると思います。
ゼメキスお得意のモーション・キャプチャー技術は『ベオウルフ』で無駄遣いしてる感が強かったけど、この作品の「シャドーボクシング」機能に見事にマッチしてますね。


それにしても、やっぱり「戦うロボット」っていうと、日本のイメージが強いんだろうなぁ。
主役の少年が「ロボット」ってカタカナで書かれたシャツを着てたり、ロボット格闘の会場の入り口にある像がガンダムぽかったり。
名前はATOM(アトム)なのに、顔のデザインは石ノ森章太郎さん風だったりするところとか、ノイジーボーイの全身に配された漢字とか。
残念ながら、「日本製が最高だよ!」って台詞は、凄く久しぶりになってしまった気もしますが(笑)


この作品の予告を見た人って、そのほとんどが「ベタ」な内容を予想し、そしてそれを期待して足を運ぶ人も多い分けで。
その期待にしっかり答え、分かりやすい感動を与えてくれる良作だと思います。
天才や奇才が作る映画マニアを喜ばす様な作品も良いけど、こういうしっかり作られた王道映画も良いですよね。
予告動画を見て興味をそそられた人には凄くおススメな作品。


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Category: 映画