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『ザ・ファイター』を観た感想

監督 デヴィッド・O・ラッセル
出演 マーク・ウォールバーグ / クリスチャン・ベイル


助演のクリスチャン・ベイルとメリッサ・レオはこの作品で揃って2010年アカデミー助演賞を受賞。
題材は、自分の様にボクシングをやってた者なら誰でも知ってるボクサー『ミッキー・ウォード』の実話を元にしたものだったので、劇場で鑑賞して来ました。


天才ボクサーとして地元のヒーローだったディッキー(クリスチャン・ベイル)はドラッグで身を破滅させてしまい、かつての栄光にしがみ付くだけの荒んだ生活を送っていた。
そんな彼の弟ミッキー(マーク・ウォールバーグ)もボクサーとして練習に励んではいたが、彼をプロデュースする母やドラッグに溺れる兄に振り回されて試合に勝てない日々が続く。
そんなある日、素晴らしい環境のボクシングジムから「家族と縁を切る事」を条件にミッキーの面倒を見させて欲しいとの話が来るが、、。


ボクシングを通して兄弟愛と家族愛を描いた作品。
相変わらずハードな役作りをするクリスチャン・ベイルのジャンキーっぷりは見事だし、安っぽい扇情的な演出が皆無な展開にも好感が持てる。本編終了後に本物の『ディッキー・エクランド』が出てくるんですが、喋り方やしぐさがクリスチャン・ベイルの演じたそのままなんですよねぇ。凄い。

でも個人手には期待はずれでした。
どうも心に響いて来ないんですよねぇ。
演技や演出は素晴らしいのに、そこにはカタルシスが無く感動も得られませんでした。


主人公が寡黙で自身の感情をあまり言動に現さないという事を差し引いても、彼の心の動きや言動の動機が見えてこない。
様々な好条件を蹴ってまで家族と共に頂点を目指す決意をする主人公の、その決意の芯になる物が理解できないと言うか、、。
「家族」との「血縁」だけを拠り所にしてる様にしか感じられないんですよね。
下世話な言い方をすると、あんなク○な家族と縁を切らない理由が物語から伝わって来ない感じ。
彼が兄や家族を愛する理由、愛している理由がもっと描かれていれば違ったんでしょうが、その辺りの描写が皆無に近いので「血の繋がった家族だから」という理由だけであんなキ○ガイな家族を受け入れてしまう事に共感できませんでした。

また、最後のボクシングシーンもイマイチ。
一流の俳優が「スマートに仕事をこなしています」っていう風に見えてしまうんですよねぇ。
音や撮影技術によって作られた迫力は有るけど、殴り合ってる者同士の気迫が伝わって来ないというか。

個人的には少し前に見た『明日のジョー』の方が遥かに好きです。
『明日のジョー』は役者の気迫が心に響いて来ましたから。
もちろん、映画としての完成度は『ザ・ファイター』が数段上なのは間違い無いし、物語としてのリアルさも比較にならない程。
でも、自分はリアリティや完成度を味わいに映画を観に行くわけではないので。

ちなみに既に続編の企画が上がってるんだそうです。
次は、ミッキー・ウォードの名前を今にまで知らしめている、伝説のアルツロ・ガッテ戦が中心になるだろうとの事。
自分は、続編は見ないかなー。

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  •  『ザ・ファイター』お薦め映画
  • 家族と別れて成功したとして、果たして彼は幸せになれるだろうか? 勝利の瞬間、そこに喜びを分かち合う家族はいないのだ。家族を選ぶか、成功を選ぶか、それとも両方を手にするか? 兄弟愛に泣く、お薦め作品だ。
  • 2011.04.12 (Tue) 23:03 | 名機ALPS(アルプス)MDプリンタ

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Category: 映画