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『月に囚われた男』を観た感想

監督 ダンカン・ジョーンズ
出演 サム・ロックウェル



2010年日本公開のイギリス映画。
劇場公開時、比較的マニアな層から支持されてたので見たかった作品なんだけど、先日やっとブルーレイで鑑賞。
監督はあのデヴィド・ボウイの息子であり、これが長編映画監督デビュー作となるダンカン・ジョーンズ。


舞台は近未来の地球。
資源が枯渇した地球に代わり、人類は月で見つかった新しい資源に依存していた。

宇宙飛行士のサム(サム・ロックウェル)はルナ産業との3年契約により、月面の基地でたった一人の採掘作業を行う日々を過ごしていた。
そして契約期間も残り二週間となり、地球にいる妻や子供に会える事を楽しみにしていたサムは作業中に事故を起こしてしまう。
事故自体は大した事は無かったのだが、医務室で目を覚ましたサムは「居るはずの無い」もう一人の人間を目撃し、、、。


久しぶりに出会えた良質な正統派SF映画って感じでした。

個人的には、SF映画の最高傑作は今でも『ブレードランナー』(1982年)なんだけど、『月に囚われた男』は過去10年に観たSF映画の中では『第9地区』と並んで1~2を争うくらい好きな作品かもしれない。
徐々に明らかになっていく悲しい真実は比較的序盤に想像が付くんだけど、それでもラストまで惹きつけて離さない脚本とSFミステリーとして完成度の高い演出は素晴らしいと思う。

また、ほぼ一人芝居になっているサム・ロックウェルの演技も良かったし、主人公サムの唯一の話相手である人口知能「ガーディ」の声を演じたケヴィン・スペイシーも凄く良かった。
機械なのでいつも同じトーンで喋ってるんだけど、その声が場面によって冷たく無機質な物に感じたり、物凄く暖かい優しさを感じさせたりするんですよね。
名優って声だけでも凄い演技が出来るんだなぁ、、と関心してしまいました。


低予算らしく、ミニチュアを使っていると思われるシーンは若干チープさを感じるし、「自分とは何?」という手垢まみれのテーマの描き方には何も新しさを感じ無いんだけど、映像と音の迫力だけで押し切ってしまうハリウッド式ブロックバスターSF映画が乱発される中、こういう原点回帰を目指した様な丁寧なSF作品を見れるのは嬉しい限り。

明らかに『ブレードランナー』にインスパイアされた作品だと思うしキューブリックの影響も感じるんだけど、若くしてこんな作品を撮れてしまえるダンカン・ジョーンズの今後には注目したいですね。

唯一不満に感じたのはラストのナレーションかなぁ、、、。
あれは蛇足だと思う。
見る側に想像させる程度で終わらせた方が良かったのに。


ちなみにこの映画、制作費は『ア○ター』の60分の1らしいですね。
個人的には『アバ○ー』の60倍は面白かったんだけどな~(笑)。
決して「名作」や「大作」では無いけど、見て損はしない素晴らしい佳作だと思います。
地味で落ち着いたSF映画が好きな方には超おススメ。

2 Comments

椋  

お、

『月に囚われた男』良かったんですね。
公開時から気にはなってたんですよ。
DVD借りて見てみようかな……。

2010/09/25 (Sat) 12:07 | EDIT | REPLY |   

秋(管理人)  

落ち着いた雰囲気で、「泣ける」っていうよりも、じんわり感動するって感じの良い映画でしたよ~。
おすすめです!

2010/09/26 (Sun) 00:22 | EDIT | REPLY |   

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Category: 映画