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『レポゼッション・メン』を観た感想

監督 ミゲル・サポチニク
出演 ジュード・ロウ / フォレスト・ウィッテカー / アリシー・ブラガ


予告を観たときから気になってた作品なので、劇場で見てきました。
人工臓器が当たり前になった近未来を舞台にした、ダークなSFサスペンス。

監督は今回が初の長編映画になったらしいミゲル・サポチニク。
主演はジュード・ロウで、共演には演技派かつ個性派のフォレスト・ウィッテカー。


巨大な企業ユニオン社が提供する人工臓器により人々が長寿化した近未来。
優れた性能の人工臓器は人体のあらゆるパーツの代用品として提供されていたが、購入にはユニオン社が用意する高金利のローンを利用しなければならなかった。
そして、支払いを三ヶ月滞納した場合は、ユニオン社が送り込む臓器回収人「レポメン」によって強制的に臓器の回収されるという合法での殺人が行なわれていた。

そんな世界での話。
相棒のジェイク(フォレスト・ウィッテカー)と一緒に凄腕のレポメンとして活躍していたレミー(ジュード・ロウ)は、アクシデントにより心臓を失いユニオン社の人工心臓を埋め込まれる事になる。
その後、仲間の歓迎を受けてレポメンとして職場に復帰するレミーだが、ある事情により臓器回収業を行なえなくなり、自らの人工心臓のローン支払いが滞ってしまう様になってしまう。
そして、ついには同業者達から臓器回収のターゲットとして命を狙われるハメになるのだが、、、、。



なかなか面白かったです。
冒頭に出てくる「シュレディンガーの猫」の話が既に作品のオチやこの映画のテーマを象徴してたのか、、、って関心したり。
(シュレディンガーが、量子力学の確率的解釈を批判する為に提唱した思考実験)

ストーリーはサムプライム問題への皮肉でも有るんだろうし、同じくジュード・ロウが出演してる隠れたSF傑作『ガタカ』(1997)と同じく管理社会への危機感っていう部分もあるのかな。
少しカラーは違うけど、クライヴ・オーウェン主演のSF『トゥモロー・ワールド』(2006)とも近いテーマかもしれないですね。

ラスト10分からのちょっと驚かされるオチは、まぁ、テリー・ギリアムの傑作『未来世紀ブラジル』(1985)程の衝撃は無いけど、途中の展開を納得できる物にする〆方だったんじゃないかな。
この手の「終盤にドンデン返し」の有る作品を見るとすぐに「途中でオチが読めたから駄目映画」って言いたがる人居るけど、「読めた」んじゃ無くて「隠そうとしないで見せてくれてる」だけだと思うんですけどね、、(笑)。伏線見せずに大ドンデン返しって、それじゃただのご都合主義だし。


ちなみに、『ガタカ』『トゥモロー・ワールド』は両方とも面白いダークな近未来SFですし、『未来世紀ブラジル』は個人的に80年代のSFの「裏の」最高傑作だと思っているのでお勧めです。
表の80年代SF最高傑作は『ブレードランナー』(1982)。

上記に挙げた様なダークな近未来SFが好きな方にはお勧めな作品。
同じ「管理された社会」を描いた近未来SFでも、まいこー・べい様の『アイランド』(2005)みたいな作品が好きな方にはお勧めできません(笑)。

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Category: 映画