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『バーン・アフター・リーディング』を見た感想

監督:ジョエル&イーサン・コーエン兄弟
出演:ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、ジョン・マルコビッチ、フランシス・マクドーマン、ティルダ・スウィントン


フィットネスセンターで働くチャド(ブラッド・ピット)とリンダ(フランシス・マクドーマンド)が1枚のCDを入手する。
チャドがPCで確認したCDの中身はCIAの機密情報の様で有り、チャドとリンダはCDの持ち主に電話をしてCDを返却しようと考えるが、ふとしたはずみから話がこじれてしまい様々な人達を巻き込みながら思いもよらない展開となって行く…。


『ビッグ・リボウスキ』や『ファーゴ』で知られるコーエン兄弟が豪華出演陣を迎えて描いたブラックなコメディ。
結構前から楽しみにしてた作品なので、友人らと劇場で観てきました。


登場人物達は皆どうし様もなく馬鹿で滑稽。
そんな彼らの軽率な行動が絡み合い、時にはすれ違い合いながら人生を変えてしまう様な大きな事件を引き起こして行く。
その描かれ方は実に辛らつで皮肉たっぷり。
そして、余りの馬鹿馬鹿しさに苦笑しつつも哀愁と愛おしさすらも感じさせられます。
コーエン兄弟が『馬鹿で愚かな人達』を俯瞰し、皮肉と嘲笑の中に愛情を描いてみせた作品。

、、、、だと思う(笑)。
切り込み方は違うけど、ポール・トーマス・アンダーソン監督の名作『マグノリア』(出演:トム・クルーズ、フィリップ・シーモア・ホフマン等)と似た映画かもしれないですね。


まず失敗だったのは、この作品をまるで大笑いできるコメディの様に宣伝していた事だと思う。
ハリウッドでもトップクラスの集客力を誇る俳優を使い大ヒット不可能な映画を撮ってしまうコーエン兄弟は好きですが、休日のデートにたまに映画を見る、、、、程度のライトファン層には絶対ウケない作品だもの、、、、(笑)
爆笑する様な作品では無く、思わずニヤリと嘲笑してしまう、、、そんな感じの作風。
こういう作風が肌に合わない人には一生受け入れられない作品だと思うし、見る人を選ぶ作品なのは間違いないです。

CIAが(映画や小説の中で)扱う様な難解で小難しい事件(サスペンス)より、普通の人達のありふれた滑稽な人間関係の絡み合いの方がよっぽど複雑で手に負えないよ?っていうこの作品のメッセージの一つは、今の世の中の色々な格式ばった『お上品な物・小難しい物』への皮肉でもあるんだろうし、同時にハリウッドのメインストリームである大作映画・賞レース狙い映画への決別の意思表示でもあるのかなぁ、、、なんて邪推してみたりもします。
「そんな物、馬鹿な奴らの下らない色恋沙汰のトラブルと何の違いがあるんだい?」なんてコーエン兄弟の声が聞こえてきそうな。
だからこそ、ブラピとジョージ・クルーニーなんてビッグスター起用なんだろうか、、、と思ったり(笑)。

とりあえず、ジェ○ー・ブラッ○イマーやス○ルバーグ達の作る様な映画を愛する人達には薦められませんが、濃い映画が好きな方なら一見の価値有り、、、かな。
自分はこういう作品も好きです。

アクション垂れ流し馬鹿映画も大好きですけどね(笑)。

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Category: 映画