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「サマータイムマシン・ブルース」

監督 本広克行
出演 瑛太 / 上野樹里


2005年劇場公開作品。
当時劇場で予告編を観て気になってた作品だったんだけど、行こうと思ったらもう終了してた(笑)。昨日、偶然DVDが安売りされてるのを発見して購入。


監督は有名な「踊る大捜査線」シリーズや「スペーストラベラーズ」の本広克行さん。
自分はテレビを全く観ない人間なので「踊る大捜査線」シリーズを観たことが無かったし、その劇場版も「どうせテレビの延長だろ」程度の認識で完全にチェック外だったので、本広克行さんの作品は初の鑑賞です。


とある大学のSF研究会のメンバー5人がグラウンドで野球をし、彼らと仲の良い2人の写真部員がそれを撮影していた。
その後、部室に戻り猛暑を凌ぐためにクーラーを使用しようとするが、ちょっとしたアクシデントでクーラー用のリモコンが壊れてしまう。
そのため、何故か本体にスイッチの無いクーラーを使えなくなり、7人は困惑する事に。

そんな中、何故か突然部室に謎の機械が現れ、部員達が興味本位で起動させてみるとそれは本物のタイムマシンだった、
そこで部員達は前日にタイムスリップし、壊れる前のリモコンを持ち帰る事を決意するが、実はその行為はこの世界全体の存続を揺るがす行為なのだった、、、、、って感じのSF青春コメディ。


いやー、凄く面白かったです。予想外の面白さでびっくり(笑)。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「タイムマシン」「フィラデルフィア・エクスペリメント」等を思わせるタイム・パラドックス物なんですけど、練りに練られた脚本が見事で、序盤から出てくる物凄い数の伏線を見事に回収して見せてくれますね。
タイムスリップする先も昨日や10分先っていう凄く近い距離が中心で、その為に発生する色々なアクシデントを巧くコメディタッチで描いて見せてます。
「機動戦士ガンダム」のBGMが突然使われる等、「バック・トゥ~」や「スタートレック」等のSF映画へのオマージュシーンやパロディシーンも多数あって、SF映画好きなら楽しめる部分も多々あります。


自分は昔、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」をリアルタイムで観たんだけど、当時の批評家が絶賛すると同時に、「こういう映画をこそ、日本人が撮らないとけない。アイデアさえ面白ければ、大掛かりなCGや莫大な予算は要らないんだっていう事のお手本の様な映画。」って言ってたんですよね。
この「サマータイムマシン・ブルース」はその言葉通り、アイデアの面白さで成功してる作品だと思います。

ネットで調べてみたら、この作品は元々、人気のあった舞台劇なんだそうですね。
「ヨーロッパ企画」っていう新進気鋭の劇団の人気舞台なんだそうで、この映画にも舞台と同じ役で出てる方が多数。
なる程、一部の役者の演技がいかにも「舞台俳優」って感じだったワケだって思った(笑)。


あと、「そんなモン、ラップで包んでても電池から塩素が出てボロボロになるに決まってるやん」とか、設定やストーリー展開に粗を探すとキリが無い作品ではあるし、個人的にはこの監督の「わざとらしさ」全開の演出もちょっと駄目でした。人物達の台詞回しとかリアクションの仕方とかね。
編集やカメラアングル等も凄く安定感があって安心して観ていられるんだけど、「手馴れた」印象を受けても「巧い」とは思わない。
登場人物達がエネルギッシュに動き回ってても肝心の画面の動きや演出に躍動感が無くて、悪く言うとカメラを固定して目の前の出来事を「ただ写してるだけ」な印象を受けてしまう。
やっぱりその辺りは、長年テレビをやってた人だからなのかなぁ、、と感じました。全てにおいて無難で、良くも悪くも個性を感じない。


と、まぁ、素直に不満を感じた部分も上げてみましたが、かなり面白かったです。
地味な作品ではあるので、ド派手なハリウッド娯楽大作や大袈裟なお涙頂戴映画を好きな種類の方々には「つまんないB級作品」と観られるだけでしょうが(笑)、個人的な感想では、「SF」としての面白さははっきり言って「スターウォーズ」のエピソード1~3より上。あんなの、ただ金がかかってて派手なダケ。


地味で小粒な作品ではあるけど、気軽に観れて楽しい気分にしてくれる意外な秀作だと思います。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「タイムマシン」「フィラデルフィア・エクスペリメント」等が好きならオススメ。

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Category: 映画