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「スモーキン・エース」

監督・脚本 ジョー・カーナハン
出演 ベン・アフレック 、アンディ・ガルシア 、アリシア・キーズ 、レイ・リオッタ 、ジェレミー・ピヴェン 、ライアン・レイノルズ


正式な邦題は「スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい」。
原題は「SMOKIN' ACES」。
「スモーキン・エース」だけにするか、暗殺者の乱戦をイメージさせる別タイトルを考えて欲しかった。「暗殺者がいっぱい」って、、酷いセンスだ。


公開前の煽りで、「この作品でジョー・カーナハンはクエンティ・タランティーノ、ロバート・ロドリゲス、ガイ・リッチーらのセンスを凌駕して見せた」と言われ、コアな映画ファンや批評家になかなか好評だった作品。
前述の3監督が大好きで全ての作品を見てる自分としては、そんな煽り聞かされたら観ずに居られないって感じでしょう(笑)。
そんな訳で今年の上半期では「300」と並んで随分前から楽しみにしてた作品なので、さっそく劇場で鑑賞して来ました。


マフィアの中の裏切り行為によって賞金100万ドルをかけられたマジシャンを狙う超一流の殺し屋達が世界中から集まり、それを阻止すべく動くFBIやマフィア達と絡んで壮絶な殺し合いが始る。
監督は「NARC」の新鋭ジョー・カーナハン。

様々な個性を持った20人近い登場人物達がからみ合い、スピーディに展開していく見せ方はかなり巧いと思う。
しかも、それぞれがキチンと自分の個性に合った殺し方・死に方を見せ、ストーリー主軸にからみつつもキャラ達各々が自身の個性に合った決着を見せて行く。
アクションの演出も巧くて、見る側のテンションまで上げてくれます。エレベーター内の一騎打ちとか特に良かった。

流石、メジャーデビュー作品でトム・クルーズの目に留まり、直々に「MI:3」の監督指名を受けただけはあるなぁ、って感じ。断ったらしいですけど(笑)。


ただ、正直言って残念ながら前述の3監督を越えるには到ってないですね。
まずは脚本に捻りが足りない。
物凄い数の登場人物を見事に使いきって見せ、雑多に成り得てしまうストーリーを分かりやすく見せてる脚本は悪くないけど、後半が弱い。
一応、「最期のドンデン返し」的な展開があるんだけど、それが「へぇ、、そうなんだ、、」程度の印象しか受けない。
もっとブラックな物にするか、「実は途中のキャラ達の絡み合いに密接に関係してました!」的なオチにした方が良かったと思う。
スピーディでひたすらバイオレンスな馬鹿アクションを見せてた作品が、後半いきなり「普通の映画」にありがちな「ちょっと捻ってみました」的なオチを見せるのはやや興醒め。
この辺り、ガイ・リッチー作品には遠く及ばないですねぇ。

あと、キャラ達の個性と演出は、やっぱりタランティーノやロドリゲス作品程には濃く無い(笑)。

でも監督3作品目でこのセンスなら、これからも凄く楽しみな監督なのは間違い無いですね。「NARC」も観なきゃ。
「スピーディーにスタイリッシュに展開されるクライム・バイオレンス・アクション」の宣伝に偽りは無く、その手の作品が好きならかなり面白い作品です。
自分はかなり好きで、DVD発売されたら購入確定です(笑)。


余談ですが、ベン・アフレックの使い方には笑いました。口パクとか、、(笑)。
彼って「演技の出来ないアイドル的役者」として有名ですけど、こういうオファーを受けるって事は本人は結構良い人なのかなぁ、、とか思いました。
「BLADE 3」で準主役だったライアン・レイノルズもなかなか良かったですね。巧く売り出してもらえれば今後人気が出そう。
あと、アンディ・ガルシアの演じた役は「ベイブのお父さん」こと(笑)、ジェームズ・クロムウェルに演じて欲しかったと感じるのは、自分だけでは無いはず、、、。
彼の「LAコンフィデンシャル」の後半のインパクトは凄かったですからね、、、、「ひぃぃ、ベイブのお父さんがこんな事を、、」って感じで(笑)。

そんな感じで、タランティーノ、ロドリゲス、ガイ・リッチーあたりのちょっとブラックで捻りのあるスタイリッシュ・バイオレンスアクションが好きな方には超オススメ。
あ、でも2007の6月にDVD化される「ラッキーナンバー7」は、この作品の数段上ですよ。買いましょう。

2 Comments

哀生龍  

お久しぶりです。

>この作品でジョー・カーナハンは(中略)~らのセンスを凌駕して見せた
哀生龍もこの3人の監督は大好きです♪
途中まではスピード感もあり、大人数を上手く捌いていると思ってたんですけれど・・・
やはり、“凌ぐ”とまでは行かなかったと思います。
秋さんが書かれているように、特に後半が弱いですよね。
“物語の締め”に入りました!
と言う感じの展開が(^^ゞ

個人的な趣味で言えば、ストーリー展開は『ラッキーナンバー7』、スピード感のあるバトルの爽快さは『スモーキン・エース』ですね。
足して二で割って・・・

2007/06/03 (Sun) 09:37 | EDIT | REPLY |   

秋  

お久しぶりですー。

確かに、話の展開が「ラッキーナンバー7」でアクションが「スモーキン・エース」なら最強ですね。

足して二で割って・・・脚本はタランティーノかガイ・リッチーが仕上げて、デビッド・フィンチャーかトニー・スコットあたりの映像センスで仕上げてもカッコ良さそう。

そして何故か、マイケル・ベイが監督する事になり、世界中の映画オタクが意気消沈ってオチとか(笑)。

2007/06/04 (Mon) 09:38 | EDIT | REPLY |   

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Category: 映画