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「どろろ」

今は亡き巨匠・手塚治虫さんの代表作の一つである漫画「どろろ」を人気俳優主演で劇場化した作品。
たぶん駄目映画になってるんだろうなぁ、、と思いつつも(笑)昨日劇場へ行って来ました。

とある世界の戦国時代、醍醐景光は天下統一を実現する為に自身の子供の体を48の魔物に与え、その見返りとして力を得る。
しかしその子供は偶然「呪い師」寿海に拾われ、彼の手による作り物の体を得て青年へと成長を遂げる。
そして百鬼丸と名乗る事になった青年は自分の体を奪った魔物を倒す旅に出るが、、、、。


酷評が多い作品だけど、自分的にはそれほど酷いとは思いませんでした。
以前「CASSHERN」の感想でも書いたけど、世界がターゲットのハリウッド作品と違って邦画は基本的に日本国内がマーケット対象なので、どんなに頑張っても収益の上限がある程度までしか望めず、それに従っておのずと制作費の上限もそれなりに設定されてしまう。
だから製作費が物を言うVFXの類はハリウッド作品に比べて見劣りしてしまうのが当たり前で、「日本の映画のレベルが低い」のでは無く映画を生み出す土壌として日本はハリウッド程に整備されてないってだけのお話なんだよね。
日本の映画人にだって頑張ってる人や優秀な人はいっぱい居る。
また、最近は良い方向へ向かってるみたいですしね。
「製作委員会」システムが普及し積極的に取り入れられる様になったおかげで、企業がリスクを抑え目にして映画に出資できる。
おかげで以前よりは映画制作にお金を集めやすくなり、実際、昨年は日本国内の邦画の興行成績が洋画の興行成績を抜いたらしいしね。
まぁ、中身空っぽなポップコーンムービーばかり作り続けて来たハリウッドが落ち目になって来てるってのも大きな理由なんだけど。

手塚治虫さんの原作だけあって話は面白いですし。
妖怪退治の冒険活劇として完成度高いですよね。
このストーリーを1960年代に作ってたって、やっぱり凄いよなぁ、、、。

とは言え、やっぱりCGがチープで違和感を感じるシーンが多いのは事実。
特に着ぐるみのチープさとデザインセンスの無さは酷い。
あと、演技が、、、、。
柴咲コウさんの演技、ちょっと酷いです、、、。
自分はテレビを全く観ない人だし邦画もあまり見ないので彼女の演技は初めて見たんだけど、所詮はアイドルだなぁ、、って感じ。
妻夫木さんもカッコいいんだけど、百鬼丸の内面の闇が全く見えて来ない薄っぺらな演技。
演出が良くないって理由も大きいんだけどねぇ、、。
柴咲コウさんの演技をあんなにハイテンションにする必要あったのかなぁ。
生きようとする逞しさを表現出来る方法は他に幾らでもあったと思う。

さらに酷いのは脇役の人達(演出含む)。
冒頭の戦闘シーンの前、妖怪を見て驚く女性の演技なんて中学校の学芸会並なんですけど、、、。
あれでいきなり引いてしまいました、、、。
ただ、ベテラン陣は流石の存在感でしたね。
中井貴一さん、原田芳雄さん、中村嘉葎雄さんとかは良かった。


妙な和風音楽と使用感のある衣装など美術は悪くない感じだったけど、ニュージーランドロケを慣行したにも関わらず背景描写が平坦で印象的シーンが皆無なのが勿体無い。
百鬼丸が始めて己の目で「見る」シーンは美しい風景とかにして欲しかった。もっと良いシーンに成り得たはずなのに。
あと、醍醐景光に「その体を作ったのは誰だ?」と聞かれ百鬼丸が「父だ」と答えるシーンだけど、あそこで「そうか、良い父を持ったな」とか醍醐景光に言って欲しかったなぁ。
それがあると、醍醐景光ってキャラの「ただの悪党では無い」深みがもっとカッコ良く映ったのに。


演技やVFX等に色々と難はあるけど、自分はそれなりに楽しめるアクション映画になってると思います。138分という長めの尺を退屈に感じなかったし。

酷評しまくってる人達、ハリウッドのビッグバジェットムービーに毒され過ぎだってば(笑)。

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Category: 映画