MILLION MIRRORS-blog-

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最近見た映画色々の感想・15

最近見た映画の中から一部作品の感想。
劇場で見た物とBDやDVDで見た物も混ざってます。



■誘拐の掟(2014アメリカ)
監督:スコット・フランク 出演:リーアム・ニーソン/ダン・スティーヴンス
日本では2015年5月30日公開。

トラウマを引きずった元刑事が猟奇犯による誘拐事件に挑む物語。最近アクション映画の続くリーアム・ニーソン主演だけに期待する方も多いと思いますが、アクション映画ではないです。若干アクション要素の入ったサスペンス映画。しかし、サスペンス映画としても非常に凡庸なのが残念。猟奇犯との交渉シーンはなかなか良いもののキャッチコピーの「心理戦」には程遠いし、全体に漂う陰鬱な雰囲気は演出の緩急が弱い為に全体の平坦な印象に拍車をかけてしまっており、「重厚」でも「濃密」でも無く、ただひたすら退屈で暗いだけ。途中で判明する犯人像に迫っていく展開には何の捻りも衝撃も無く一本調子で、ニコラス・ケイジの『8mm』みたいな作品なのか?と思わせつつもそちらへ転ぶ事も無いし、TJ(黒人の少年)の立ち位置や描写も中途半端で、色々詰め込もうとして失敗してる印象。個人的には、リーアム・ニーソンの哀愁漂う雰囲気とエンドロールで流れる主題歌以外には良いところの無い作品。あ、でも『96時間/レクイエム』よりはマシ(笑)。
誘拐



■リピーテッド(2014アメリカ/イギリス/フランス/スウェーデン)
監督:ローワン・ジョフィ 出演:ニコール・キッドマン/コリン・ファース/マーク・ストロング
日本では2015年5月23日公開。

毎朝目覚めると前日までの全ての記憶が消えている記憶障害の女性が毎日少しずつデジカメに記憶の断片を録画し、記憶障害の原因になった事件の真相を追う話。最初の30分は凄く良いけど、真相解明後の流れが雑。 N・キッドマン、C・ファース、M・ストロングら出演陣の良さも有って緊張感のある展開を見せるものの、前半部のミスリードに強引さとご都合主義な部分が目立ってしまってるのも残念。 似たアイデアの傑作『メメント』には及ばないけど、それなりに楽しめる佳作サイコスリラー。
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■シグナル(2014アメリカ)
監督:ウィリアム・ユーバンク 出演:ブレントン・スウェイツ/ ローレンス・フィッシュバーン
日本では2015年5月15日公開。

地球外生命体との接触を軸に、閉鎖された施設に「感染」を理由に隔離された3人の若者が徐々に自分達の異常さに気づいていく話で、エリア51だのエイリアンアブダクション(宇宙人による誘拐)等のテーマが好きな人なら楽しめるSFスリラー。4億円というハリウッドにしては低予算での制作ながら要所要所できちんと魅せる物を用意してあるメリハリある演出と、色調を意識した美術も良くそれなりに楽しめる佳作。ローレンス・フィッシュバーンの、普通にそこに居るだけでインチキ臭い雰囲気を上手く使った配役も良かった。ただ、オチは某カルトSFスリラ-と全く同じなので、そこだけは残念だったところ。
シグナル



■ブラックハット(2015アメリカ)
監督:マイケル・マン 出演:クリス・ヘムズワース/タン・ウェイ
日本では2015年5月8日公開。

クリス・ヘムズワース演じる天才ハッカーが自由と引き替えに、米中合同捜査チームに協力してサイバー犯罪組織を追う物語。ドライで骨っぽい作風のマイケル・マン監督が5年ぶりの新作。クリス・ヘムズワースを主役に描くという事で期待していた作品だけど、M・マン&C・ヘムズワースの組み合わせと「ネット犯罪集団を天才ハッカーが追う」物語の食い合わせが悪い。C・ヘムズワースは天才ハッカーに見えないし、要所要所では結局、火薬の量とタフガイっぷりでねじ伏せてしまうというお粗末さ。あと、女性が総じてお飾りで終わってるのもM・マンの悪い所かも。興行的に大ゴケしたのも納得の作品で、「チャイナマネーゲット作戦失敗ですね!残念でした!(嘲笑)」って感じの残念な作品。
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■シンデレラ(2014アメリカ)
監督:ケネス・ブラナー 出演:リリー・ジェームズ/ケイト・ブランシェット/リチャード・マッデン/ステラン・スカルスガルド
日本では2015年4月25日公開。

あまりに有名で今さら実写化して誰が見るの?と誰もが感じるであろうシンプルな物語を、真正面からきっちりと描き感動するファンタジーに仕上げてて凄い。こんな歳になってシンデレラの物語に感動させられるなんて(笑)。ケイト・ブランシェットの嫌な演技は流石過ぎて笑ってしまうし、シンデレラ役のリリー・ジェームズは非の打ち所の無い可愛さ。 そしてヘレナ・ボナム=カーターは、またそんな役か!(笑)
かなりおススメの完成度の高いエンタメ作品なので、 「シンデレラでしょ?」なんて思わず是非。
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■ワイルド・スピード/SKY MISSION(2014アメリカ)
監督:ジェームズ・ワン 出演:ヴィン・ディーゼル/ポール・ウォーカー/ドウェイン・ジョンソン/ミシェル・ロドリゲス/ジェイソン・ステイサム/トニー・ジャー/カート・ラッセル
日本では2015年4月17日公開。

大人気アクション映画シリーズの第7弾。1~3作目では街中でのカーレースが主軸だったものの徐々に集団強盗物へと路線変更してきた事が見事に成功し、回を重ねるごとに面白くなっていくという稀有なシリーズ作品。
今回は、前作でルーク・エヴァンスが演じた悪役の兄としてジェイソン・ステイサムが登場し、ヴィン・ディーゼルらのチームと激闘を繰り広げる話。今回もテンポの良い豪快な山場の乱れ打ちが迫力満点で、数多い登場人物達それぞれ各個の使い方も「分かってるね!」と言いたくなる「お約束」をきっちり気持ち良く見せてくれる極上のエンタメ作品。
この作品の撮影中にポール・ウォーカーが他界してしまったのだけど、それに関してのミシェル・ロドリゲスのコメントが良い。
「ポールの死を悲しむ作品ではなく、彼が居た事に感謝している作品」
あのラストはホントそんな感じで凄く良かったし、あれ以上の終わり方は思い付かない。
シリーズを通して観てる人なら泣かずには居られないラストは本当に素晴らしかった。文句なしにおススメの一本。アクション映画が好きなら、絶対に劇場で見るべき。
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■セッション(2014アメリカ)
監督:デイミアン・チャゼル 出演:マイルズ・テラー/J・K・シモンズ
日本では2015年4月17日公開。

2014年アカデミー賞5部門ノミネート、3部門受賞。音楽学校の鬼教師とジャズドラマー志望の青年との戦いの様な交流を描いた作品。憑かれた人間の狂気を描いてる様な部分も有って、この作品でアカデミー助演男優賞を獲った鬼教師役のJ・Kシモンズが怖過ぎる。ジャズを扱った映画と聞くとちょっとお洒落な映画だと感じる人が大半だと思うけど、この作品はもう格闘技映画の様な緊張感の中での戦いの様な交流を描き、ラストの演奏は鳥肌が立つ程の圧倒的な迫力で爆発する様なカタルシスを与えてくれる。監督のデイミアン・チャゼルはこれがデビュー作で、しかも撮影時は20代だったそうで、、、、凄すぎる。2015年に見た映画では個人的にベスト5に入る傑作。邦題も『ウィップラッシュ』のまま行って欲しかったな。映画好きを自称する人なら必見の作品。
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■KITE(2014アメリカ/メキシコ)
監督:ラルフ・ジマン 原作:梅津泰臣 出演:インディア・アイズリー/サミュエル・L・ジャクソン
日本では2015年4月11日公開。

日本の同タイトルのアニメ作品を実写映画化した作品。両親を殺された少女サワが記憶障害の中で犯人を追う復讐劇を描いた作品。制作の話が出た時から楽しみにしてたのだけど、脚本、編集、演出の全てがぬるく20年前のホラーみたいな音楽の使い方も酷い。編集が雑な上に脚本が稚拙で、冒頭から世界観を「見せる」のでは無く足早に上っ面だけの「説明」をしてしまう様な展開をしてしまう為に、世界観に入り込めないまま「クールでしょ?」的な映像を見せられてるだけの物語が延々と上滑りして行く感じ。アクション演出も酷く雑で切れが無く、爽快感皆無な演出なのでひたすら下品なゴア表現が鼻につく。もう何がやりたかったのか謎なレベルの映画で主演の少女が可愛い事しか褒める所が無い。こんなのでも出演するサミュエル・ジャクソンって、本当に日本のアニメ好きだよなぁ。制作途中で監督が亡くなってしまい急遽他の監督が手がけたらしいので、きっとそれが原因なんだろうねぇ。残念。
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■ジュピター(2014アメリカ)
監督;ラナ・ウォシャウスキー/アンディ・ウォシャウスキー 出演:チャニング・テイタム/ミラ・クニス/ショーン・ビーン/ペ・ドゥナ
日本では2015年3月28日公開。

ごく普通の家庭に育った女性が、実は宇宙を支配している超科学文明社会の血族の一人だった為に、地球の存続を左右するトラブルに巻き込まれていく話。マトリクスやクラウド・アトラスと同様に、ウォシャウスキー姉弟定番の「本当の私は違う存在なの」映画。散々な評判で実際に色々と酷い映画だったけど、美術やVFXは悪くないし大金かけたB級映画だと思えば自分は嫌いじゃない。そもそも、ウォシャウスキー姉弟の映画ってマトリクスとバウンド以外全部そんな感じだしねぇ。クラウドアトラスよりは面白かった
ウォシャウスキー姉弟は自分の考えた世界を語る事に尽力するばかりで、観客を物語り世界に引き込む為の工夫が足りてない印象受けるんだよね。物語の構成しかり、ちょっとした場面での演出しかり。もっと観客の感情を煽る方法を熟慮して練り込んで欲しい感じ。ジュピターは最初の20分が特に酷くて、冒頭で「ごく普通の生活をしているアメリカ人」と「超文明を誇る宇宙人」の世界をほぼ同時進行で見せてしまうのが駄目。だから観客には両者が出会ったときの驚きが生じず、どうでも良い他人事が展開されてる様を外から鑑賞してる様なスタンスに陥ってしまう。「こんな生活から抜け出したい」と思ってるジュピターをゆっくり描き、そこへ唐突に宇宙人が襲来し、ケインが助けてくれた後に徐々に宇宙人側の世界が描くか、逆に冒頭から宇宙人側の視点で描き、「この宇宙を支配する者が居るのは実は地球!」という形で地球へ視点が移っていくとか、、どっちかに絞った方が良かった。作劇の勉強になったのは良かったかな(笑)。『空気人形』のペ・ドゥナがクラウド・アトラスに引き続いて今回も出演してるのは嬉しかったけど、使い方が勿体無かったのは残念。
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■フォックスキャッチャー(2014アメリカ)
監督:ベネット・ミラー 出演:スティーヴ・カレル/チャニング・テイタム/マーク・ラファロ
日本では2015年2月14日公開。

2014年アカデミー賞5部門ノミネート。レスリングの金メダリストをそのコーチが射殺してしまったという1980年代に起こった実際の事件を描いた作品。大富豪のデュポン家の御曹司ジョン・デュポンがロサンジェルス・オリンピックで金メダルを獲得したレスリング選手マーク・シュルとその兄デイヴを招聘し、レスリングチーム「フォックスキャッチャー」を設立するが、徐々に三人の関係に歪みが生じ始め、、、、といったストーリー。2015年に見た映画でベスト級。人格者の悪意の無い当たり前の正しさは、時にはある種の人間にとって自己の狂気を抉り出す刃になってしまうという切なさと怖さを巧みに描いてて、自己承認欲求が強く愛に飢えたデュポンの「奪われた事への復讐」という形での自己破壊が切ない。主演三人の演技が圧巻で、静寂の中に潜むうねる様な情念を描く抑えた演出も素晴らしい。重厚なドラマが好きな方にはおススメ。
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■寄生獣・完結編(2015年日本)
監督:ドラ泣きの人
うんこ



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