MILLION MIRRORS-blog-

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最近見た映画色々の感想・14

最近見た映画の中から一部作品の感想。
劇場で見た物とBDやDVDで見た物も混ざってます。


■バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014アメリカ)
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 出演:マイケル・キートン/エドワード・ノートン/エマ・ストーン

日本では2015年4月10日公開。2015年度アカデミーで9部門ノミネート・4部門受賞。20年以上前に『バードマン』というブロックバスター映画でスーパーヒーローを演じスターダムに居た俳優が、落ちぶれた自分の存在意義を見出す為にブロードウェイに挑んで行く、、といった話。大好きな監督の一人であるイニャリトゥの新作なので制作の話が出た時から楽しみに待っていたんだけど、間違い無く現時点での彼の最高傑作だと思う。コメディタッチで有りながらイニャリトゥの過去作と同じく俯瞰視点からの温かい視線を感じる作品で、「ビューティフル」のコメディ版っぽい印象。話題になっている全編が「ほぼワンカット」に見えるエマニュエル・ルベツキの撮影と編集は驚異的で、常に動くカメラが観客に休む事を許さず否応なしに物語に引きずり込む力になってる感じ。即興ジャズ風のドラムサウンドも凄く良い。個人的にはイニャリトゥの悪い癖だと思ってる余計なギミック(他作品のクロスカッティングとか幽霊とか)が、今回は「俳優の見る妄想」として良い方向に作用してたのも良かった。解釈の分かれるラストに関しては「ずっとワンカット」に見える編集が一度だけ途切れる場所はどこか?に気づけば、おのずと一つの答えしか見えない。「ヒーロー」を扱った作品では無く、役者版『レスラー』だよね。ラストの解釈次第で映画全体のトーンも変わって見える作品だと思うけど、自分にとっては「切なくて温かい」傑作。


■スーパーヒーロー大戦GP/仮面ライダー3号(2015日本)
監督:柴崎貴行 出演:竹内涼真/中村優一/倉田てつを/及川光博

2015年3月21日公開作品。毎年制作されるライダー大集合系では一番良いかも、、、と感じるくらい面白かった。3号の誕生理由をきちんと設定に生かした脚本も練られていて、活躍するライダーの人数を絞って各個に見せ場を用意してあったのも良い。で、ブラックとファイズがかっこ良くて、もう、南光太郎は新しいライダーシリーズに復活させて欲しいレベル。ウルトラマンレオでのセブンの立ち位置で、ライダーの新シリーズに登場させて欲しい。あと、3号の変身が解ける時に原作の「顔に浮き出る改造の後」が有ったのも◎。大きなお友達なら見て損は無い作品。子供の群れに混じる勇気さえ持てれば(笑)


■イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014イギリス)
監督:モルテン・ティルドゥム 出演:ベネディクト・カンバーバッチ/キーラ・ナイトレイ/マーク・ストロング

日本では2015年3月13日公開。ドイツ軍の暗号「エニグマ」を解読したことで知られ、今のコンピューターの基礎を築き人工知能の父とも言われる天才数学者アラン・チューリングの半生を描いた物語。第二次大戦の前半、イギリスはナチスドイツのUボート(潜水艦)によって深刻な被害を受けていた。英米の護衛艦はUボートを発見できず輸送船が次々に沈められる中、ドイツが使っているエニグマ(enigma)と呼ばれる暗号を解読すべく秘密の数学者チームを組織し暗号解読に全てを託すが、、、。アカデミー8部門ノミネートも納得の力作。他人と触れ合う事が出来ない孤独な天才を演じているベネディクト・カンバーバッチが素晴らしい。劇中の台詞、「誰にも理解されない変わり者だけが、不可能を可能にできる」が切ないんだよなぁ。暗号解読の為の機械制作に全てをかける彼の、その真の心情を吐露するシーンは泣きました。戦争サスペンスで有りながら、同時に不器用な男の人生を描いた切ない物語でもあるので、女性にもおススメ。それにしてもマーク・ストロングはカッコ良い。凛々しい顔も渋い声もスーツの似合う雰囲気も重厚な佇まいも、どこからどう見ても「ストロング」(笑)。


■アメリカン・スナイパー(2015アメリカ)
監督:クリント・イーストウッド 出演:ブラッドリー・クーパー/シエナ・ミラー

日本では2015年2月21日公開。SEALs(シールズ)の狙撃兵としてイラク戦争に4度従軍し、敵からは「悪魔」と恐れられ味方からは「伝説」と称えられたクリス・カイルの自伝『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』を映画化した作品。クリス・カイルはイラクから帰還後、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみながらも徐々に人としての心を取り戻して行くが、同じくPTSDで苦しむ帰還兵を支援する活動をする中で、、、。戦争映画史上最高の興行収入を記録し、あちこちで目にする高評価も納得の素晴らしい作品。自分の中で「戦争映画の傑作」と言えば、『フルメタル・ジャケット』『地獄の黙示録』『ディア・ハンター』なんだけど、それらと同等か、それ以上に凄い作品だと感じる程。戦争を肯定も否定もせず「戦争で壊れていく人」を軸に描いている点では『ハート・ロッカー』に似てるものの、ヘビーなドラマで有りながら単純なアクション映画として見ても緊張感満点で十分に楽しめる作品になってるのが凄い。これを見て右映画だの左映画だの言うのはアホだよなぁ。映画好きを自称する人なら見なきゃ嘘ってレベルの傑作なので、激しくおススメです。見ましょう。


■96時間/レクイエム(2014フランス)
監督:オリヴィエ・メガトン 出演:リーアム・ニーソン/フォレスト・ウィテカー

原題は「TAKEN3」。「誘拐された娘を96時間以内に救い出す」というシチュエーションを緊張感たっぷりのアクションとして描いた『96時間』のシリーズ三作目。今回は誘拐された人物を救う話では無く、元妻を殺された元CIA工作員のブライアン・ミルズ(リーアム・ニーソン)が元妻殺しの濡れ衣を着せられ、警察に追われながら真犯人を追う話。酷い映画だこりゃ。うるさい程に細かなカット割りの連続は編集が下手なのでカーアクションの場面等で位置関係が全く分からない事が多々有り、演出も意味不明で蛇足な物が目立つ。ストーリーや設定も滅茶苦茶で、今回再登場した一作目の某キャラの性格変わりすぎでしょ、、。一作目の『96時間』は傑作だったけど、その良かった部分を全てそぎ落としてヨーロッパコープらしい「やっつけ仕事感」が満載の安っぽいアクション映画に仕上げてしまった感じ。いや、一作目が奇跡だっただけで、ヨーロッパコープの平常運転に戻っただけかも(笑)。まさか二作目より駄作にしてくるとは思わなかったなぁ、、、、合掌。


■ヘラクレス(2014アメリカ)
監督:ブレット・ラトナー 主演:ドウェイン・ジョンソン/ジョン・ハート/ルーファス・シーウェル

ヒドラや不死のライオン等の魔物を倒した事で生ける伝説となっていたヘラクレスは、実は金銭目当てで「伝説」を自ら吹聴している傭兵集団のリーダーであり、敵に彼の伝説を恐れさせる事で傭兵家業を順調に進めていたのだった。そんなある日、莫大な報酬と引き換えにトラキアの王から反乱軍の討伐を依頼されるが、凶悪な反乱軍は「伝説」を全く恐れずに、、、。ギリシャ神話の半神半人の英雄「ヘラクレス」をロック様ことドウェイン・ジョンソンが演じると聞けば、きっと誰もが「いかにも、なキャスティング」と感じるであろう印象を逆手に取った設定が面白い。ヘラクレスの仲間達は皆個性豊かでそれぞれカッコ良いし、適度な捻りの入るストーリー展開も単調さの回避に役立っていて良かった。『インモータルズ』あたりよりは全然面白い作品。ジョン・ハートが王役様だったので、「またゼウス?」とか思ったけど(笑)。
「お前は誰だ?」「ただの伝説か?それとも真の英雄か?」「お前自身を信じろ!救え!」「お前が達成した大業を忘れるな!」「さあ答えろ!貴様は何者だ?」のシーンがかっこ良過ぎて燃える。アクション映画好きな人は是非。


■バトルフロント(2013アメリカ)
監督:ゲイリー・フレダー 脚本:シルヴェスター・スタローン 出演:ジェイソン・ステイサム/ジェームズ・フランコ/ウィノナ・ライダー

ジェイソン・ステイサム主演の映画はどれもこれも代わり映えしないのであまり興味が無かったんだけど、「シルヴェスター・スタローンが自分で主演するつもりで書いた脚本をジェイソン・ステイサムに譲った」というキャッチコピーに期待して鑑賞。麻薬組織への潜入捜査で苦い思いを味わったフィル(ジェイソン・ステイサム)が麻薬潜入捜査官を辞職し田舎で娘と二人で平穏な生活を送ろうとするが、そこで起った些細なトラブルをきっかけに犯罪組織との戦いに足を踏み入れてしまうことになってしまう、、、という特に捻りの無いストーリー。でもスタローンが脚本を書いた事が納得できる雰囲気で、良くも悪くも7~80年代のアクション映画風。冒頭からスピーディな展開で最後まで押し切る形の多い最近のアクション映画に慣れた人には地味で退屈な映画かもしれないけど、自分はなかなか面白かった。悪役やその周囲の人が「お飾り」では無く、各個にそれぞれ思惑や性格付けがなされていて、「そんなつもりは無かったのに」という状況の流れが主役以外の人物達にもしっかり関わってるのが良い。ジェイソン・ステイサム単独主演の映画としては、『アドレナリン』以来久しぶりに面白いと感じた作品。


■アンノウン(2011アメリカ)
監督:ジャウム・コレット=セラ 出演:リーアム・ニーソン/ダイアン・クルーガー/ブルーノ・ガンツ

植物学者のアメリカ人マーティン・ハリス(リーアム・ニーソン)はバイオテクノロジーの学会に出席するために妻と共にベルリンにやって来るが、ホテルにチェックインした後、空港に忘れた荷物を取りに戻る途中で自動車事故に巻き込まれてしまう。そして昏睡状態から目覚めた4日後に妻と再会するが「知らない人」だと言われてしまい、その挙句には彼の前に「マーティン・ハリス」だと名乗る人物まで現れる。そんな中、自身の身分を証明しようとするマーティン・ハリスだが事故の為に記憶が曖昧で、しかもIDの類を一切持っていない為に徐々に自分が何者なのか分からなくなって行く、、、、、という感じでスタートするサスペンスアクション。最近はすっかり「リーアム・ニーソンの皮をかぶったスティーブン・セガール」状態のリーアム・ニーソン主演作品だったのであまり期待せずに鑑賞したのだけど、脚本がしっかり練られていて面白かった。若干強引な展開が有るものの、オチに関する設定も「なるほど」と思わせる説得力が有るし、先の見えない展開で最後まで飽きずに楽しめる作品。同じリーアム・ニーソン主演の『フライト・ゲーム』が好きな人なら間違い無く楽しめる佳作。


■怪盗グルーの月泥棒(2010アメリカ)
監督:ピエール・コフィン 声:スティーヴ・カレル

ユニバーサル・ピクチャーズ初の3Dアニメ映画。怪盗団のリーダーで性格の悪い男「グルー」が月を盗む計画の中、成り行きで三人の孤児達を引き取る事になる。そしてその子供達を面倒臭がりながら共同生活を送る中で、月を盗む計画を進めていくが、、、、。予想以上に面白かった。自分がおっさんになったせいか、こういう「不器用な大人」と「不憫な境遇の子供」の交流話には涙腺が緩みまくるんだよなぁ。コメディタッチで進む物語の中、グルーの部下であるミニオン達が良いスパイスになっていてクスクス笑わせてくれるんだけど、終盤はしっかりと感動させてくれる展開に。子供の頃から母親に認めてもらえなかったグルーが「月を盗む」事に執着する心情をさらっと描きつつ、そこに子供達を絡めて心温まる話にまとめ挙げてる脚本が巧い。貯金箱の件は泣くに決まってるわ!、、、って感じ。可愛くて楽しくて泣ける、凄くおススメの作品。続編の『怪盗グルーのミニオン危機一発』も見なきゃ。


■The Maze Runner/メイズ・ランナー(2014アメリカ)
監督:ウェス・ボール 出演:ディラン・オブライエン/ウィル・ポールター

日本公開は2015年5月22日予定。輸入版DVDで鑑賞。主役の少年トーマスが荷物を運ぶゴンドラの中で目を覚ますと、そこは周囲を数十メートルの高さの壁で囲われた小さな村であり、自分と同年代の少年が数十人暮らしていた。そして、トーマスを含む全員は自分の名前以外を一切覚えておらず、外に出ようとしても村の外は巨大な迷路になっているのだった。そして「ランナー」と呼ばれる選抜メンバーだけが昼間に迷路を駆け巡り地図を作成していたが、3年経っても迷路からの出口の手がかりは見つかっておらず、夜になると迷路から生きて帰って来た者が居ない事をトーマスは知る。しかし、あるアクシデントをきっかけにトーマスは迷路へと足を踏み入れる事になり、、、というストーリー。『ハンガー・ゲーム』の様なティーン出演によるティーンの為の映画といった趣で、物語展開や細かい設定等の何から何まで薄くて軽くてしかも雑。「迷路」がとある物のメタファーなのは誰でもすぐに分かるレベルなんだけど、そんなチープさも作品の薄っぺらい印象に拍車をかけてる感じ。でも迷路での探索等の迫力のある映像の力は一流だし、記憶の無いところから始まる謎も緊迫感のある展開を見せる為に最後まで飽きずに楽しめるアクション映画。予告編を見て「面白そう」と惹かれた人なら間違いなく楽しめる佳作だと思う。元は長編小説らしく、映画でも全三部作の予定らしいので続編も楽しみ。





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