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「ラッキーナンバー7」

昨日、劇場で観てきた「ラッキーナンバー7」の感想です。


出演 ショジュ・ハートネット / ブルース・ウィリス / モーガン・フリーマン / ルーシー・リュー
監督 ポール・マクギガン
脚本 ジェイソン・スマイロヴィック


これだけの豪華キャストを集めながら全米では興行成績が5位までしか上がらず、日本でも(現時点で)7~8位にしかなっていない作品。
にも関わらず映画好きを自称する人達の間では凄く評価が高いので、見るのを凄く楽しみにしていました。

仕事をクビになった上に恋人に逃げられ、更には強盗に襲われて鼻まで折られた不運続きの青年スレブン(ジョシュ)が、人間違いからマフィア同士の抗争に巻き込まれて行く。しかし、、、、。

いやー面白かった。凄い。
練りこまれた脚本が素晴らしい。
あのクライムサスペンスの傑作「ユージュアル・サスペクツ」や大好きな「ロック・ストック&トゥースモーキングバレルス」を思い起こさせる巧みな脚本。
そして、ユーモアを交えつつ比較的のんびりした展開の前半から後半へ向かって徐々に緊張感が増していく構成も良かった。
序盤はなかなか話が把握し難いのだけど、散りばめられた伏線の数々が後半見事に収束して行くのが気持ち良い。
話自体は陰惨なのに爽快感と感動すら覚えさせるラストも凄く良かったし、バイオレンス描写が多いので「R15」指定だけど、演出は全体的に抑え目なのも好感度高し。


オープニングの配給会社のロゴが見慣れないデザインだなぁ、、と思ったら、この作品、これだけのキャストなのにインディース系の配給会社による低予算作品なんですね。調べてみると、キャストの面々が脚本に惚れこんで出演を決めたのだとか。

そのキャストですが、、。

ブルース・ウィリス、だんだん良い役者になって来ましたね。
「ダイ・ハード」の頃はダイコン役者の代名詞の様に言われてたけど年齢を重ねる事に良い枯れ方をして来ていて、前回の「16ブロック」も小粒ながら凄く面白い映画で主演したブルースは良い味出してたし、今回のラッキーナンバー7でもなかなか良い存在感を見せています。
終盤、ブルースが例の小物を手渡すシーンとか、おいおいカッコ良すぎだろう、、、って思った(笑)。

主演のジョシュは今までは自分の中では「アイドル俳優」の一人にしか過ぎず結構どうでも良い人だったんですけど(笑)、後半の彼は良かったです。
彼のファンには悪いけど、彼自身はかなり硬派な役者で「パールハーバー」「パラサイト」等の人気出演作品をインタビューで「クソ映画」って発言してるんですよね。
でも、「こういう商業主義作品に出てキャリアを積めば、君の望む様な作品を選ぶ発言権が得られるようになる」ってエージェントに説得されてああいう人気大作に出てたんだ、とも言ってました。
そして、彼自身は「もっと実験的でダークな作品に出たい」と。
その発言の後、彼が出演した作品は「シン・シティ」(2005)、「ブラック・ダリア」(2006)、そして今回のラッキーナンバー7。
見事に彼が臨む系統の作品ばかりだし、「ジョシュかっこいい!」っていう女性ファンは減ってるのかもしれないけど(笑)彼自身は彼の望むキャリアを積み始めたみたいですね。
後半に急変する展開での彼の表情の数々は、今後の彼の出演作品をチェックする気にさせてくれる程良かったです。

マフィアのボスを演じたモーガン・フリーマンとサー・ベン・キングスレーも流石の存在感。
あと、個人的には黒人マフィアの下っ端2人組みの馬鹿なキャラがツボに入って笑いました。


不満があるとすれば、監督とルーシー・リューと一部キャラの扱い。
脚本が素晴らしいんだけど、監督は、、、うーん、、、。
脚本の良さを生かす為にあまりでしゃばらない演出をしてたんだろうと思うし、全体的に良い事は良いんだけど、もっとスタイリッシュな映像センスのある人に撮って欲しかったかも。
この脚本で監督がガイ・リッチーやデイビッド・フィンチャーだったらなぁ、、、と思うのは、まぁ、贅沢なんでしょうけど(笑)。
ルーシー・リューは、、単純に好みの問題で駄目でした。
彼女に「ちょっと変だけどキュートな女性」を演じられてもなぁ、、、俺なら、絶対ひいてしまう(笑)。

あと、「グッドキャット」の心情をもう少し見せて欲しかったし、「バッドドッグ」の背景も知りたかった。
まぁそこまで描くと時間や作品全体のリズム感に影響出るんだろうし、仕方なかったのかなーとは思いますが。

そして、「黒人」と「ユダヤ人」マフィアの対立の中に巻き込まれる「白人」(主人公)の恋人が「アジア人」だったのは、、、、うーん、どうなんだろう、考えすぎなのかな。含みがあるのなら、もっときっちり描いて欲しかった。



ちなみに原題は「LUCKY NUNBER SLEVIN」。
作品を見るとスペルが間違ってるワケでは無い事が分かります。

ジェットコースターの様な展開をするハリウッドの大金ぶち込みビッグバジェットムービー大好きさんにはオススメできないけど、「ユージュアル・サスペクツ」みたいな作品が好きな方にはオススメ。
個人的には、かなり面白かったです。

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Category: 映画